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介護士の年収は男女で差がある?需要や将来性についても解説

  • 業界・資格ノウハウ

目次

介護士といえば女性が多いイメージがありますが、寝たきりの要介護者が増え、現在は力のある男性介護士の需要が高まりつつあります。また、収入においても女性介護士より男性介護士のほうが高い傾向にあり、今後介護業界は男性が活躍できる場になることが予測されます。

とはいえ、介護職は「年収が低い」というイメージを多く持たれるため、実際の年収はどのくらいか気になるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、男性介護士の年収や需要、将来性について解説します。



男性介護士の年収は?


男性介護士の年収は?の写真

厚生労働省の平成30年賃金構造基本統計調査結果をもとに計算すると、平均月収が約24万円、平均ボーナスが約52万円となり、平均年収は約340万円となります。

また、同資料をもとにした男性介護士と女性介護士の平均年収は以下のとおりです。

  全体 男性介護士 女性介護士
平均年収 約 340 万円 約 364 万円 約 326 万円
平均月収 約 24 万円 約 25 万円 約 23 万円
平均ボーナス 約 52 万円 約 58 万円 約 49 万円

参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)「平成30年賃金構造基本統計調査」

男性介護士は正社員で働く方が多く、家族手当や住宅手当などが支給されるため、女性介護士の収入よりも高い傾向にあります。

また、同資料では介護職を「介護支援専門員(ケアマネジャー)」「ホームヘルパー」「福祉施設介護員」の3つに分類しています。この資料をもとにして計算したそれぞれの年収は、以下のとおりです。

男性介護士 介護支援専門員
(ケアマネジャー)
ホームヘルパー 福祉施設介護員
平均年収 約 419 万円 約 350 万円 約 364 万円

参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)「平成30年賃金構造基本統計調査」



男性介護士の需要は?

冒頭でもお伝えしたように、近年は男性介護士の需要が高まっており、男性介護士の活躍の場は増えつつあります。

介護現場の状況

平成12年に介護保険制度が施行されて以降、要介護者が入所できる施設は要介護度によって決まるようになりました。これにより、寝たきりや片麻痺状態の利用者が増え、介護業界全体で力のある男性介護士が求められています。

また、「介護福祉士」という資格ができたことで介護関係の専門学校も増え、介護士を希望する男性も増えています。実際、平成30年賃金構造基本統計調査では介護士の約33%が男性という結果になっており、介護士の3人に1人が男性であることがわかります。


男性介護士の強み

男性介護士の強みといえるのは「力仕事」です。

介護の現場では、体力や腕力が必要になるシーンが多々あります。要介護者をベッドから車椅子へ移動させたり、身体を支えたりする際には力のある男性介護士のほうがスムーズにサポートできます。

女性スタッフが2人がかりでなければ介助できないような、身体の大きな要介護者の介助なども、男性介護士が頼られやすい傾向にあります。要介護者も安心して身体を預けることができるでしょう。

また、男性介護士は長い期間働くことが可能です。女性は結婚や出産などの大きなイベントがあり、職場が女性だけで構成されている場合は安定した人員確保が難しいといえます。さらに、産休や育休後に働き方を変える女性も少なくありません。

要介護者をサポートしていく介護職において、長期間働けることも男性の強みといえるでしょう。



男性介護士は活躍できる?将来性について

少子高齢化が進む日本において、介護士の需要は今後も高まることが予測されています。それにともなって、介護職員の処遇改善に向けた取り組みもあり、男性介護士の将来性に期待が高まっています。


男性介護士は増加傾向にある

介護士の需要の高まりとともに、男性介護士の割合は増加傾向にあります。

平成20年度介護労働実態調査では、男性の割合が15%であるのに対し、女性の割合は80.5%となり、女性介護士が多い傾向にありました。しかし、平成30年度の介護労働実態調査では男性の割合が19.7%、女性の割合が77.7%に変わり、10年間で男性介護士の人数が約5%増加しています。

平成20年度 平成30年度
男性 女性 男性 女性
全体 15.0% 80.5% 19.7% 77.7%
訪問介護員 4.3% 91.5% 9.8% 88.0%
介護職員 21.4% 74.7% 24.7% 73.6%
サービス提供責任者 8.4% 82.6% 14.5% 84.0%
看護職員 5.0% 91.2% 4.8% 92.9%
介護支援専門員(ケアマネジャー) 6.6% 75.3% 23.3% 74.2%
生活相談員または支援相談員 40.3% 53.6% 36.7% 61.1%
PT・OT・ST等 44.8% 51.9% 52.6% 45.8%
管理栄養士・栄養士 6.3% 92.0%

参考:公益財団法人介護労働安定センター「平成20年度介護労働実態調査結果」/「平成30年度介護労働実態調査結果」


処遇改善のため国が動いている

これまで介護職員の賃金は全産業の平均と比べて低い傾向にあり、今後も介護職の需要が高まることが考えられる日本では、定着率の低さが大きな課題となっていました。そこで、定着率の向上とリーダー級介護士らの賃金アップを目的とした「介護職員等特定処遇改善加算」が導入されたのです。

介護職員等特定処遇改善加算は、要件を満たした経験・技能のある職員を対象に「月額8万円の賃上げ」もしくは「年収見込み440万円以上」を設定し、処遇改善を行なう制度です。改善加算率は介護の種類によって異なり、対象になった場合は1.0~6.3%の賃上げとなります。これにより、家庭を支えていかなければならない男性介護士も、安心して働き続けることが可能です。

<特定処遇改善加算の支給対象者>
  • 経験・技能がある介護福祉士(その他介護職員・その他職種)
  • 勤続10年以上の介護職員


男性介護士のキャリアアップについて


男性介護士のキャリアアップについての写真

どの業界でも、長く活躍できる方はつねにキャリアアップを意識しています。特に介護業界では、経験や技能を身に付けると特定処遇改善加算の対象になるので、スキルアップを積極的にしていきましょう。


資格を取得して年収アップ

介護業界にはさまざまな資格があります。いずれも簡単に取得できるものではないため、資格の取得がスキルアップにつながります。

特に「介護福祉士」は国家資格で、取得すれば年収アップも可能なため、介護士にとってかなり有利な資格です。もし今の職場を退職しても、転職に困ることはないでしょう。

介護福祉士の取得後は、次のスキルアップとして介護支援専門員(ケアマネジャー)を目指すのがおすすめです。介護支援専門員は介護福祉士よりも平均年収が高いうえに、ケアプランの作成と調整がおもな仕事となるため、身体の負担も軽減できるでしょう。

【関連記事】
介護福祉士の取得方法は?介護業界で役立つ資格を紹介


管理職を目指す

男性介護士がキャリアアップするには、資格の取得以外に管理職を目指す方法もあります。訪問介護であれば事業所長、介護施設であれば介護長や施設長を目指すと、年収アップが期待でき、長く安定して働けます。

ただし、管理職は資格だけでなく、人柄や経験年数、会社への貢献度などのさまざまな要素が判断材料となり、会社側から依頼されるのが一般的です。そのため、管理職を目指すのであれば、事業方針やビジョンに共感できる職場を選ぶようにしましょう。



まとめ

男性介護士の年収は約364万円と、女性介護士に比べて高い傾向があります。

これまで介護職員の年収は全産業の平均と比べて低い傾向にありましたが、介護職の需要の高まりや特定処遇改善加算の導入などにより、今後も年収が上がる可能性は十分に期待できるでしょう。

また、近年では力作業ができて長く安定的に働ける、男性介護士の需要も高まりつつあります。資格の取得や管理職を目指せば、さらなる年収アップも可能なので、積極的にスキルアップにチャレンジしていきましょう。


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