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介護職員実務者研修(ホームヘルパー1級)はどんな資格?取り方や取得後の仕事内容を解説

  • 業界・資格ノウハウ

目次

「ホームヘルパー」はよく知られている介護系の資格ですが、実は、このホームヘルパー制度は2012年度で廃止されています。ホームヘルパーは訪問介護員のための資格であって、施設や他の事業所で働くために必要な知識が含まれていませんでした。

そこですべての介護事業所における介護の知識や技術を学べるよう、2013年に新しくできた制度が「介護職員初任者研修」「実務者研修」です。この記事では、旧ホームヘルパー1級に相当する「実務者研修」について説明します。



実務者研修とはどんな資格?


実務者研修とはどんな資格?の画像

2013年、介護士のキャリアパスを明確にするため、介護に関する資格制度の見直しが行なわれました。介護士としてはじめに取得する資格は、「介護職員初任者研修」です。そして、その次に取得を目指す資格が「実務者研修」になります。

初任者研修では、在宅や施設などあらゆる介護の場面で必要な基礎的事項を学ぶのに対し、実務者研修ではさらに応用的な内容を学びます。介護サービスを深く理解し、職場でリーダー的立場を任されるような資格といえるでしょう。

なお、実務者研修は旧ホームヘルパー1級に相当はしますが、同等ではありません。ホームヘルパー1級の資格を持っている方は「医療的ケア」と「介護過程Ⅲ」を受講すると、実務者研修の資格を取得することができます。

実務者研修の資格を取得するメリット

実務者研修の資格を取得すると、介護士として働いていくうえでどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的なメリットを、3つ紹介します。

メリット1:スキルアップできる

実務者研修では、介護に必要な知識と技術を450時間にわたって学習します。介護の基礎的な内容に加え応用的な内容も学ぶので、さまざまな状況に対応できるスキルを身につけることが可能です。

また、医療的ケアも学ぶので、実地研修と認定特定行為業務従事者の登録を終えれば、医師や看護師との連携のもと「痰吸引」や「経管栄養」などの医療行為も行なえるようになります。

メリット2:信頼を獲得できる

実務者研修の資格は、介護に必要な知識と技術があるという証明になります。職場から信頼を獲得し、チームリーダーやサービス責任提供者など重要なポジションを任される機会も得られるでしょう。

転職をする際にも、実務者研修の資格を持っていることが即戦力として働けるアピールにもなるため、採用担当者の信頼獲得へとつながります。

メリット3:資格手当てが見込める

実務者研修の資格を所持していることで、基本給に加えて資格手当てをつけてくれる施設や事業所は多くあります。介護職員初任者研修→実務者研修→介護福祉士とキャリアアップするにつれ、手当ても増えていくことが予想されます。職場によって手当てに関する対応は異なるので、転職する際には資格手当ての有無を確認しておきましょう。



実務者研修の資格の取り方

実務者研修の資格は、スクールや通信教育を利用すれば、働きながら取得することも可能です。それでは、資格取得の難易度やカリキュラムを見ていきましょう。

受講資格

実務者研修を受けるための資格は特にありません。初任者研修の資格を持っていなくても受講可能ですが、専門的な内容で構成されているので、初任者研修を終えていたほうが内容も理解しやすく、スムーズに修了できます。

取得に必要なカリキュラム

実務者研修では全20科目、合計450時間の内容を学習します。初任者研修を修了していれば、実務者研修の講習が130時間免除されます。具体的なカリキュラムは、以下のとおりです。

・人間の尊厳と自立

・社会の理解Ⅰ・Ⅱ

・介護の基本Ⅰ・Ⅱ

・コミュニケーション技術

・生活支援技術Ⅰ・Ⅱ

・介護過程Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ

・発達と老化の理解Ⅰ・Ⅱ

・痴呆症の理解Ⅰ・Ⅱ

・障害の理解Ⅰ・Ⅱ

・こころとからだのしくみⅠ・Ⅱ

・医療的ケア

参考:実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について 別添1

参考:介護人材の確保について

取得の難易度

実務者研修は、定められた講義と演習を受講すれば資格を取得できます。そのため、難易度は高くないといえるでしょう。講座によっては、学習した内容が身についているか確認するために、レポートを書いて提出するものもあるようです。しかし、資格試験に落とすための課題ではないので、基本的に450時間の講習を修了した方は取得できる資格になります。



実務者研修の資格を取得後の働き方

実務者研修の資格を取得すると、介護に必要な知識や技術を習得しているとみなされ、職場でもより責任のある立場を任される機会も増えます。学んだ内容を活かしながら、キャリアアップを目指していくことも可能です。

医療的ケアの知識を活かして働く

高齢者は喉の機能が弱まるとともに、痰が絡みやすくなります。実務者研修では、医療的ケアについて50時間学ぶので、医療的ケアの知識を身につければ、利用者が目の前で苦しんでいるときに、慌てずに応急処置ができるようになります。

なお、実際に「痰吸引」や「経管栄養」を行なうためには、実地研修や認定特定行為業務従事者の登録など、さまざまな要件が必要です。

サービス提供責任者として働く

実務者研修の資格を取得すると、訪問介護サービスにおいて「サービス提供責任者(「サ責)」を務めることができます。サービス提供責任者とは、在宅の利用者が質の高いサービスを受けられるよう、ケアマネージャーとヘルパーのコーディネートを行なう役割を持った人のことです。

支援計画を見直したり、ヘルパーの指導をしたり、仕事内容は多岐にわたりますが、責任とやりがいを感じられるでしょう。

介護福祉士を目指す

実務者研修の資格と3年の実務経験があると、介護福祉士の資格試験に挑戦することができます。介護福祉士は、実務者研修よりワンステップ上のキャリアです。学歴に関係なく介護福祉士の資格を取得できるチャンスなので、さらなるキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。



まとめ

制度の見直しによって、初任者研修→実務者研修→介護福祉士→認定介護福祉士・ケアマネージャーとキャリアパスが明確になった介護職。実務者研修の資格を取得すると、介護に必要な知識と技術があるとみなされ、キャリアと信頼、そして報酬のアップにつながる可能性があります。受講資格が難しい試験もないので、キャリアアップを目指してぜひ挑戦してみてください。


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