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保育士はどうして不足しているの?不足の原因や不遇対策制度について解説

  • 業界・ノウハウ

目次

待機児童問題や、その背景となる「保育士不足」のニュースを見聞きされた方は多いのではないでしょうか。

この記事では、少子化の反面で進行する「保育士不足」について、現状や不足している原因、保育士の確保に向けた各種取り組みを詳しく解説します。



保育士は依然として不足している

保育士不足は待機児童問題などと併せて、現代日本における深刻な社会問題として扱われることも多くあります。保育士数は増えているものの、離職率が高止まりしていること、共働き世帯の増加により保育施設の需要が増加していることなどを背景に、必要な保育士確保が難しいのが現状です。

ここからは保育士不足の実態について、各種統計情報を参考にしながら解説します。


2020年の有効求人倍率は2.18倍と、全職種値の約2倍

有効求人倍率とは、企業からの求人数(有効求人数)を、ハローワークに登録している求職者数(有効求職者数)で割った数値のことです。各職業の雇用動向を把握するための、指標の一つです。倍率が1以上であれば求職者数よりも求人数が多いことになり、「売り手市場」といえます。

厚生労働省の保育士の有効求人倍率の推移(全国)によると、直近の2020年5月における保育士の有効求人倍率は2.18倍です。全職種の平均倍率が1.10倍なので、圧倒的に保育士不足であることがわかります。

参考:厚生労働省「保育士の現状と主な取り組み


保育士資格を持っている人のうち、半数以上が勤務年数5年未満

保育士資格の保有者は年々増えており、厚生労働省の報告資料によると2018年度時点で約154万人の資格保有者が存在します。しかし、保育士資格保有者のうち6割程度(約95万人)は保育所などの保育施設などで従事していない、いわゆる「潜在保育士」です。

潜在保育士は保育施設で一度も働いたことがない人、過去に保育施設で働いていたものの離職した人、の大きく2つに分類されますが、どちらも保育士不足解決のカギを握る重要な存在として注目されています。

また、保育士不足の背景として早期退職率の高さも挙げられます。厚生労働省の「保育人材確保のための『魅力ある職場づくり』に向けて」によると、「保育士資格保有者のうち保育士としての就職を希望しない求職者」のうち、約半数の方が勤務年数5年未満です。

上記の調査結果を勤務年数ごとに見ると1年未満が10%、1年以上3年未満が20.2%、3年以上5年未満が20.5%であり、早期の離職率が高く人材が定着しにくい状況であることが課題といえるでしょう。

参考:厚生労働省「保育士の現状と主な取り組み」/「保育人材確保のための『魅力ある職場づくり』に向けて



保育士が不足している理由・おもな退職理由


保育士が不足している理由・おもな退職理由の写真

保育士が不足している原因として、保育士として就業を希望する人が少ないこと、早期離職の傾向があることの2点があります。これらは保育士本人の事情もありますが、保育士として働くうえで感じる不安や不満が背景となることもあります。

ここからは、保育士になりたくない・退職してしまう理由となることの多い、以下4つについて詳しく解説します。

  1. 責任の重さ・事故への不安が大きい
  2. 就業時間が自分のスタイルと合わない、休暇がとりにくい
  3. 賃金が希望と合わない
  4. 保護者との関係、職場の人間関係がむずかしい

1. 責任の重さ・事故への不安が大きい

保育士は保護者から大切な子どもの命を預かり、健やかな成長を見守る仕事です。元気いっぱいの子どもたちと楽しく過ごすだけでなく、子ども一人ひとりと真摯に向き合う強い責任感が求められます。

例えば、子どものケガや体調の変化などにいち早く気付く、遊具や設備の点検を欠かさない、おもちゃや給食の誤飲がないか注意するなど、保育園で「万が一」の事故を起こさないための安全管理・健康管理が欠かせません。

このような環境のなかで、責任の重さや事故への不安を感じすぎるあまり、離職してしまう保育士は多くいます。


2. 就業時間が自分のスタイルと合わない、休暇がとりにくい

保育ニーズの多様化などを背景に、早朝からの保育や延長保育・土曜保育など開所時間の長時間化が進み、保育士の長時間勤務や不規則勤務が常態化しています。

また、日中の保育時間にも休憩が取れない、子どもたちが帰ったあとからでないと保育記録や報告書作成などの事務作業ができない、季節の制作準備や行事の準備などを自宅に持ち帰るなど、保育士の過重労働も深刻な課題です

保育士不足により交代で休暇をとることも難しく、家庭との両立が難しい、精神的・体力的に厳しいと感じる保育士は多くいます。


3. 賃金が希望と合わない

厚生労働省の資料「保育士の現状と主な取組」によると、保育士の平均賃金は以下のとおりです。

男女計
年収換算 月収換算 年収換算 月収換算 年収換算 月収換算
全職種 500.7万円 41.7万円 561万円 46.8万円 388万円 32.3万円
保育士 363.5万円 30.3万円 389.2万円 32.4万円 362.1万円 30.2万円

※ 「月収換算」:「年収換算」を12で割った額

全職種平均と比較すると、保育士給与は7割程度低くなります。過去に保育士として就業した方の退職理由として「給与の安さ」が上位にランクインしており、仕事量の多さや責任感に見合わないと不満を抱えることも多いようです。
なぜ、保育士は給与が安いといわれるのか疑問に感じた方は、以下の記事で詳しく紹介しているので是非ご覧ください。

保育士の平均給料ってどれくらい?安いと言われる理由や年収アップ方法も解説

参考:厚生労働省「保育士の現状と主な取り組み


4. 保護者との関係、職場の人間関係がむずかしい

保育士の仕事は子どもと接するだけでなく、保護者や一緒に働く保育士・園長などと常にコミュニケーションをとることが求められます。

園長や他の保育士と保育方針が違うなどの理由で働きにくさを感じたり、保護者から厳しい指導やクレームを受けたりすることもあったりと、人間関係にストレスを感じる方も多いようです。

実際に、平成30年度東京都保育士実態調査報告書によると、保育士を辞めた理由として「職場の人間関係」を回答する方が最も多く、約34%が人間関係を理由に退職しています。

保育士をやめたい理由については、以下の記事でも詳しく紹介しているので併せてご覧ください。

保育士をやめたい理由とは?今すぐ辞めるべき職場の見分け方や退職時の注意点を解説!

参考:東京都福祉保健局「平成30年度東京都保育士実態調査結果(報告書)



広がりつつある保育士の不足対策・処遇改善


広がりつつある保育士の不足対策・処遇改善の写真

保育士不足を解消することを目的に、厚生労働省や自治体ではさまざまな取り組みが行なわれています。ここからは、就職支援や離職防止のために行われている対策・処遇改善策について3つ解説します。


1. 保育士確保プラン|2015年に実施

保育士確保プランとは、待機児童問題解決のために保育士の人材育成や再就職支援などのプランや具体的な数値目標を策定したものです。厚生労働省が整備した施策内容としては、以下のとおりです。

  • 保育士試験の年2回実施の推進
  • 保育士に対する処遇改善の実施
  • 保育士養成施設で実施する学生に対する保育所への就職促進を支援
  • 保育士試験を受験する者に対する受験のための学習費用を支援
  • 保育士・保育所支援センターにおける離職保育士に対する再就職支援の強化
  • 福祉系国家資格を有する者に対する保育士試験科目等の一部免除の検討

保育士資格の取得チャンスが増えたり、資格取得することで助成金がもらえたりと、これから保育士資格を取得しようとしている方におすすめの制度です。

参考:厚生労働省「保育士確保プランの公表


2. 保育士処遇改善等加算Ⅱ|2017年に実施

保育士処遇改善等加算Ⅱとは、保育士の待遇を改善するために開始された施策です。これにより、平均勤続年数や実績などを参考に加算されていた保育士処遇改善等加算Ⅰに加えて、技能や経験を評価する「保育士処遇改善等加算Ⅱ」が追加支給されます。

具体的には、経験年数やキャリアアップ研修の受講有無などによって決まる職位(副主任保育士・専門リーダー・職務分野別リーダー)に応じて、5,000~4万円が加算されます。

従来、園長・主任保育士と2つしか職位のなかった組織に新たな職位を設けることで、若手〜中堅保育士のキャリアアップを支援することを目的とした制度です。

参考:内閣府「処遇改善等加算Ⅱ


3. 保育士確保集中取り組みキャンペーン|2019年に実施

保育士確保集中取り組みキャンペーンは、潜在保育士(保育士資格を保有しているものの保育施設で働いていない保育士)の就労促進を目的に、掘り起こしや就職あっせんを強化する取り組みです。

直近では2019年に実施されており、具体的には自治体や保育士養成施設などと連携しながら、以下のような施策が実施されました。

  • 処遇改善や再就職支援、勤務環境改善に関する取組などを紹介し、保育士の就業を呼びかけるリーフレットを配布
  • 養成学校卒業者や卒業予定者への呼びかけを強化
  • ハローワークの保育士マッチング強化プロジェクトによる集中的支援
  • 保育士確保が困難な状況にある保育園に対しては、積極的な就職あっせんを実施

参考:厚生労働省「保育士確保集中取り組みキャンペーンを実施します



まとめ

現代日本の深刻な社会課題である保育士不足は、職場の人間関係や賃金の安さ、ワークライフバランスが取りにくいなど複数の問題が絡んでいます。保育士確保・育成のために厚生労働省や自治体などが実施しているさまざまな施策を利用し、自身のキャリアアップや働きやすさにつなげましょう。

また、より良い条件で働ける職場を探したい場合はバイトルPROをぜひご活用ください。



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