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保育士になるにはどうすればいい?資格取得の流れや条件について解説します

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目次

なりたい職業ランキングの常連である保育士資格は、「子どもが好きだから」「自身の子育て経験を活かしたい」と多くの方が目指す資格です。また、近年では待機児童問題など社会的なニーズの高まりから、子どもたちの健やかな成長をサポートする保育士は引く手あまたの状態にあり、ますます注目を集めています。この記事では保育士になりたい方に向けて、保育士資格の取り方や受験条件、試験難易度などを詳しく解説します。



保育士になる方法は大きく分けて3つ紹介

保育士資格の取得にはいくつかのルートがあり、指定保育士養成施設の利用有無、試験受験の有無で大きく以下の3つに分類されます。

  1. 厚生労働省指定の大学、短大、専門学校を卒業する
  2. 指定外の大学・短大・専門を卒業し、国家試験に合格する
  3. 最低2年以上の実務経験を積み、国家資格に合格する

どの取得方法を選択したとしても、保育士資格の取得は可能です。資格取得後は保育士として勤務先の都道府県に登録したのち、保育士証を交付されることで、晴れて保育士として働くことができます。


1. 都道府県指定の大学、短大、専門学校を卒業する

保育士資格が取得できる「指定保育士養成施設」と呼ばれる大学、短期大学、専門学校などの教育機関で学習するルートです。

「所定のカリキュラムを履修すると卒業と同時に保育士資格が取得できる」「卒業後の就職先紹介などがある」、などがメリットといえるでしょう。東京都が実施した調査結果(平成30年度東京都保育士実態調査結果(報告書))によると、東京都保育士登録者数のうち6割以上が当該ルートを利用しています。

参考:東京都福祉保健局「平成30年度東京都保育士実態調査結果(報告書)」


2. 指定外の大学・短大・専門を卒業し、国家試験に合格する

前述した指定保育士養成施設ではなく、一般の大学・短期大学、専門学校(2年以上)に在学中、もしくは卒業・中退(2年以上在学、62単位以上修得)してから保育士試験に挑戦し、資格取得を目指すルートです。

一度就職したものの保育士の夢を諦められない、子どもの手が離れたので育児経験を活かして復職したいなどの志望理由から保育士試験を目指す方が含まれます。


3. 最低2年以上の実務経験を積み、国家資格に合格する

最終学歴が高校卒業・中学卒業の場合で、児童福祉施設などで一定期間以上の実務経験を積んだあと、保育士試験を受験するケースです。必要な実務経験の条件は、最終学歴により以下のように規定されています。

  • 中学卒業:5年以上、7,200時間以上の勤務経験
  • 高校卒業:2年以上、2,880時間以上の勤務経験

参考:全国保育士養成協議会「受験資格認定(知事認定)の申請方法


どんな職種が保育士の「実務経験」として認められるの?

実務経験として認められる勤務先は、保育所や児童養護施設など児童福祉法7条に基づく児童福祉施設で、以下のような施設が該当します。

  • 保育所(利用定員20名以上)
  • 保育所型認定こども園
  • 幼保連携型認定こども園
  • 児童厚生施設(児童館)

上記以外の、認可外保育施設や学童クラブなどで勤務している場合であっても、都道府県に対して受験資格認定(知事認定)の申請をすることで、受験資格を得られます。勤務している施設での職務経験が受験資格として認められるかどうかは、一般社団法人全国保育士養成協議会保育士試験事務センターのWebサイトで確認してください。



経歴別!保育士になるためにおすすめの流れ


経歴別!保育士になるためにおすすめの流れの写真

保育士になるためのルートはさまざまですが、学歴や職歴に応じて保育士資格を取得しやすい方法があります。ここからは中学卒業、高校卒業、大学卒業、社会人・主婦と4つの経歴ごとにおすすめの取得ルートをご紹介します。ぜひ参考にしてください。


中卒の方が保育士になるまでの流れ

さまざまな事情から高校進学をしなかった場合であっても、保育士資格を目指すことは可能です。最終学歴が中学卒業の場合は、児童福祉施設で5年以上、7,200時間の実務経験があれば保育士試験の受験資格を得られます。

このケースで保育士資格を目指すには、まず保育士試験の受験資格に該当する施設の求人を探して応募、保育助手などで所定期間以上の実務経験を積んだのち、保育士試験に挑戦するという流れです。

バイトルPROではエリア/駅、希望する保育施設種類、雇用形態などの条件で求人情報を検索することができます。さらに、「残業少なめ(月20時間未満)」「シフト自由」「家庭や子供の用事でお休み調整可」などの特徴から絞り込み検索をすることで、自分に合った求人を探せるので、ぜひご活用ください。


高卒の方が保育士になるまでの流れ

最終学歴が高校卒業の場合は大きく、2つのルートが選択できます。

  1. 一定期間以上の実務経験を積んで、保育士試験合格を目指す
  2. 指定保育士養成施設(大学や短期大学、専門学校など)へ入学し、保育士資格を得る

保育士試験に挑戦する場合は受験資格を得るために、児童養護施設などで2年以上、2,880時間以上の実務を経験する必要があります。「中卒の方が保育士になるまでの流れ」と同様に、まずは受験資格に該当する施設の求人探しから始めましょう。

次に、指定保育士養成施設に入学する場合は、卒業と同時に保育士資格を取得できます。専門学校や短期大学の場合は最短2年間で卒業できるので、効率良く保育士資格を取得したい方におすすめです。入学する学校によって特徴があるので、入学資格や在籍期間、カリキュラムなどを参考にどの学校に入学するのか検討しましょう。


大卒の方が保育士になるまでの流れ

保育系ではない、一般の大学や短期大学を卒業された方が保育士になる場合は、独学で保育士試験を受験し、保育士資格を得る流れです。保育士資格の取得後は、保育士求人に応募・採用されることで、保育士として働くことができます。

なお、保育士試験では、筆記試験と実技試験の両方に合格する必要があります。実技試験は音楽・造形・言語のいずれか2科目を選択して受験するので、保育園などの関連施設で実務経験を積みながら実技科目のスキルアップを目指すのがおすすめです。


主婦・社会人の方が保育士になるまでの流れ

主婦の方や社会人の方が保育士を目指す場合は、まずは自分の学歴や職歴を確認し、どのルートが適切かを確認しましょう。学歴による、ルートの違いは以下のとおりです。

中学卒業・高校卒業の場合:実務経験を積んだあとに保育士試験の受験
大学や短期大学・専門学校卒業の場合:実務経験が不要で保育士試験の受験のみ



保育士になるにはどんなスキルが必要?ピアノは必須?

保育士になるには、さまざまな知識・スキルが必要となります。なかでも、保育士試験の実技試験で問われる、以下3つのスキルについては特に重要です。

  • 音楽表現
  • 造形表現
  • 言語表現

ここからは保育士になるためのスキルとして、実技試験でも出題される3つについて試験内容を踏まえながら解説します。


音楽表現に関する技術|ピアノは必須ではないが、欲しい

実技試験では、課題曲2曲をピアノ・ギター・アコーディオンのいずれかを使って弾き歌いし、明るく楽しそうに演奏できているか、歌のイメージをうまく表現できているかが評価されます。

演奏の技巧を評価するものではなく、あくまでも子どもたちに対して歌って聴かせることを想定できているかが評価ポイントです。笑顔を忘れず、歌の流れをイメージしながら演奏するのが実技試験合格につながります。

なお、保育士として働くにあたって、ピアノ演奏が必要かどうかを気にされる方も多いのではないでしょうか。以前は、保育士・幼稚園教諭がピアノを演奏するのは当たり前でしたが、園の方針によってはピアノを使わない保育方法も増えています。

ただ、子どもたちが音楽を楽しみ・表現力を豊かにする意味で、ピアノ演奏は保育士が持っていたい技能の1つです。ピアノを練習して弾けるようにする、もしくはピアノ演奏ができない代わりに何ができるのかを考えておくことが重要でしょう。


造形表現に関する技術|幼児・児童向けの明るい画風

造形表現とは、情景や人物などの描写・色使いなどができる技術です。保育士試験の実技試験では、45分以内で指定されたテーマ(誕生日会や制作、給食などの1場面)を絵画で表現します。

絵をうまく描けることはもちろんですが、保育士として子どもたちが理解しやすく、明るい画風であることが重要です。

指定された保育の1場面をイメージできること、紙面に表現できることが求められるので、保育施設での実務経験が有利になります。実務経験が乏しい場合でも、園庭や保育室で活動する園児や保育士の様子を具体的にイメージできるように、資料や絵本を参照する、職場見学に行くなどの努力が大事です。


言語表現に関する技術|読み聞かせ・コミュニケーション能力

言語表現とは、子どもたちに絵本を読み聞かせるための技能です。保育士試験の実技試験では3歳児クラスの子どもたちに対して、指定された4つの物語のうち1つを3分間で読み聞かせます。

言語表現では、「登場人物や情景に合わせて声のトーンを変える」「視線や身振りなどで明るい印象にする」など、子どもが集中して聞けるような話し方が求められます。制限時間内にストーリーに合わせた表現ができるように台本を作るなど、入念な事前準備が重要です。



保育士国家資格の合格率はどのくらい?難易度について解説


保育士国家資格の合格率はどのくらい?難易度について解説の写真

保育士試験は、毎年多くの受験者が挑戦する人気の国家試験です。年に2回(前期・後期)実施され、筆記試験・実技試験の両方に合格することで保育士資格を取得できます。

筆記試験 実技試験
実施時期 4月頃(前期)
10月頃(後期)
7月頃(前期)
12月頃(後期)
試験科目 保育原理、教育原理、社会的養護、子ども家庭福祉、社会福祉、保育の心理学、子どもの保健、子どもの食と栄養、保育実習理論、の全9科目 音楽表現、造形表現、言語表現の3分野から2分野を選択
試験形式 マークシート形式 試験官との対面形式
合格基準 各科目6割以上の得点 各分野6割以上の得点

ここからは、保育士試験の合格率を参考に、試験難易度を解説します。


2020年度(令和2年度)保育士国家試験の合格率

厚生労働省が報告する資料「保育士試験の実施状況(令和2年度)」によると受験者数・合格者数・合格率は以下のとおりです。

受験者数(人) 合格者数(人) 合格率
4万4,914 1万890 24.25%

参考:厚生労働省「保育士試験の実施状況(令和2年度)


過去10年間の保育士国家試験の合格率推移

過去10年間の合格率推移は、厚生労働省の資料(保育士の現状と主な取組)が参考になります。

受験者数(人) 合格者数(人) 合格率
2011年度 4万9,307 6,957 14.10%
2012年度 5万2,257 9,726 18.60%
2013年度 5万1,055 8,905 17.40%
2014年度 5万1,257 9,894 19.30%
2015年度 5万7,301 1万2,962 22.60%
2016年度 7万710 1万8,229 25.80%
2017年度 6万2,555 1万3,511 21.60%
2018年度 6万8,388 1万3,500 19.70%
2019年度 7万7,076 1万8,330 23.90%

実施年によりバラつきはありますが、20%前後、5人に1人程度の合格率で推移していることが分かります。

参考:厚生労働省「保育士の現状と主な取組


保育士国家試験の難易度は高い!

保育士資格の合格率を見ると、同じく福祉系の国家資格である社会福祉士(3割程度)、介護支援専門員(ケアマネージャー、1~2割程度)と肩を並べる難関資格です。

一発合格で合格できるのが理想ですが、保育士試験には3年(条件によっては5年)の合格有効期間が設定されています。そのため、有効期間内に段階的に合格を重ねていくことで、保育士資格を取得することも可能です。

また、幼稚園教諭・社会福祉士・精神保健福祉士などの関連資格を保有していると、筆記試験の一部、および実技試験が免除となる制度もあります。試験実施要領を確認し、各種制度を上手に活用することで、効率良く保育士試験合格を目指しましょう。



まとめ

保育士は、子どもが好き・子どもの成長に関わりたいと考える方にとって、魅力的な職業です。
保育士になるための方法はいくつかのルートがあるので、自分に合った取得方法で保育士資格取得を目指しましょう。



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