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【2021年】看護師国家試験の合格率は90.4%|過去10年間の推移や新卒・既卒の合格率についても解説

  • 業界・資格ノウハウ

目次

看護師として働く場合、まずは看護系の大学あるいは専修学校をきちんと卒業したうえで、看護師国家試験に合格する必要があります。看護師になりたいと考えている方、これから国家試験を受ける方にとって、やはり合格率は気になるポイントではないでしょうか。

そこでこの記事では、2021年の最新データも含めた、看護師国家試験の過去10年間の合格率や、試験概要などについて解説します。看護師を目指している方は、ぜひお読みください。



【2021年】看護師国家試験の合格率

2021年2月に実施された「第110回看護師国家試験」の合格率は90.4%となっています。


2021年(第110回)看護師国家試験の合格率の写真

参照:厚生労働省『国家試験合格発表』

新型コロナウイルスの影響が懸念されましたが、受験者数は6万6,124人と前年の6万5,569人をやや上回る結果となりました。

合格者数も5万9,769人と前年の5万8,514人より増えているため、人手不足が続く医療業界にとって朗報といえるのではないでしょうか。


過去10年間の看護師国家試験の合格率推移

2012年~2021年の10年間における看護師国家試験の合格率は、以下のように推移しています。


過去10年間の看護師国家試験の合格率推移の写真

参照:厚生労働省『国家試験合格発表』

2021年は前年より1.2%増となり、2018年以来3年ぶりに合格率が90%を超えています。ここ10年間は90%前後で推移していますが、これは医師国家試験と同じくらいのレベルです。

新卒・既卒ごとの合格率推移をまとめたので、こちらも併せてご覧ください。


新卒のみの場合

新卒のみに焦点をあてると、2021年の合格率は95.4%となっています。10年間の合格率推移は以下のとおりです。


新卒のみの看護師国家試験の合格率推移

参照:厚生労働省『国家試験合格発表』

新卒の合格率については95%前後で推移しており、2021年は2018年以来3年ぶりに95%を超える結果となっています。


既卒のみ(新卒以外)の場合

一方、既卒のみ(新卒以外の方)に焦点をあてた場合、2021年の合格率は44.4%となっています。


既卒のみの看護師国家試験の合格率推移の写真

参照:厚生労働省『国家試験合格発表』

全体・新卒に比べると合格率にばらつきがありますが、こちらも2018年以来3年ぶりに40%を超えました。


看護師国家試験の概要

看護師国家試験の願書は、試験が行なわれる前年の10月中旬頃から配布されます。願書の提出期間は試験前年の11月中旬~12月上旬頃になるため、早めに準備を進めることが大切です。

試験開催日は毎年2月中旬の日曜日に設定されており、2021年は2月14日(日)でした。試験は午前・午後の2部構成になっていて、以下のようなスケジュールで進行します。

  • 【午前】9時50分~12時30分
  • 【午後】14時20分~17時

各2時間40分ずつ、計5時間20分の長丁場になるため、しっかり体調を整えて臨みましょう。


受験資格

看護師国家試験を受ける場合、以下の受験資格を満たす必要があります。

  • 高卒
  • 高校卒業後、看護師養成校(大学・短大・専修学校など)に3年以上通い、卒業もしくは卒業見込みがある
  • 中卒
  • 中学卒業後、5年一貫の看護師養成校に通い、卒業もしくは卒業見込みがある
  • 准看護師免許取得者
  • 高卒者なら看護師養成校に2年以上通い、卒業もしくは卒業見込みがある 中卒者なら准看護師の実務経験を3年以上(通信制は7年以上)積んだうえで看護師養成校に2年(定時制は3年)通い、卒業もしくは卒業見込みがある

少なくとも、2年以上は看護師養成校に通う必要があるので、しっかり計画を立てて進学しましょう。


試験地

看護師国家試験は北海道から沖縄まで、全国各地で実施されています。ただし、試験地はどこでも選べるわけではなく、受験票で指定された場所となるため、受験票をよく確認しましょう。以下は2021年の試験地です。

北海道、青森県、宮城県、東京都、新潟県、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、沖縄県

試験地が決まったら、受験会場までのアクセス方法や交通費を確認しておきましょう。また、遠方の試験地となった場合は、前日までに会場の最寄り駅に移動しておくことも検討しましょう。


試験科目

看護師国家試験では、以下の10科目から出題されます。

  1. 人体の構造と機能
  2. 疾病の成り立ちと回復の促進
  3. 健康支援と社会保障制度
  4. 基礎看護学
  5. 成人看護学
  6. 老年看護学
  7. 小児看護学
  8. 母性看護学
  9. 精神看護学
  10. 在宅看護論及び看護の統合と実践

試験科目の概要や内訳、難易度などは以下の記事で解説しているので、ぜひこちらも併せてお読みください。

看護師の国家試験の難易度とは?試験内容や受験資格について解説!



まとめ

看護師国家試験の合格率は90%前後と高いので、一見すると簡単なようにも思えます。しかし、看護師国家試験の受験資格を得るためには、まず指定の大学や専修学校をきちんと卒業しなければなりません。

そして、学校を卒業するためには、レポートや実習といった課題をしっかりこなす必要があります。これらの前提条件を考慮すれば、合格までのハードルが低くないことがわかるはずです。

合格率だけではなく、試験概要や試験科目もチェックしながら着実に準備を進めましょう。


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