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看護師の勤務先の種類を解説!病院・クリニック以外でも活躍できる看護師の働き方

  • 業界・資格ノウハウ

目次

看護師としての勤務先を探す際には、病院やクリニックでしか働けないと、つい考えてしまうことがあるのではないでしょうか。

しかし、看護師には他にもさまざまな選択肢があります。看護師の勤務先にどのような種類があるのかを知っていれば、就職や転職活動の幅も広がるでしょう。

この記事では、看護師として働ける勤務先の種類に加え、病院やクリニック以外で働く際のメリット・デメリットについてわかりやすく解説しています。勤務先それぞれの特徴を詳しく紹介するので、看護師としてどのような働き方ができるのかをイメージする際の参考にしてください。


看護師で最も多い勤務先は病院!しかし、その他にもたくさんの勤務先がある


看護師で最も多い勤務先は病院!の写真

厚生労働省では、各都道府県などにおける衛生行政の実態調査を行ない「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」というデータを発表しています。看護師や准看護師など、150万人以上を対象としたこの調査によると、看護師の勤務先・就業場所として最も多いのは病院で、その割合は70.9%(実人員)です。

しかし、病院以外にも診療所(クリニック)や訪問看護ステーション、介護保険施設や社会福祉施設、保健所、養成所、研究機関など、多くの勤務先で働いています。病院に比べると、看護師の就業割合は決して多くはないものの、勤務先として検討できる選択肢は意外と多いことがわかるでしょう。

厚生労働省のデータによる看護師と准看護師の勤務先の割合は、以下の表も参考にしてみてください。


就業先の種類 看護師の割合 准看護師の割合
病院 70.9% 38.2%
診療所 12.8% 32.2%
訪問看護ステーション 4.2% 1.7%
介護保険施設等 7.3% 23.2%
社会福祉施設 1.6% 3.3%
保健所 0.1% 0%
都道府県 0.1% 0%
市区町村 0.6% 0.3%
事業所 0.4% 0.3%
看護師養成所・研究機関等 1.4% 0%
その他 0.7% 0.6%

参考:厚生労働省「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況就業保健師・助産師・看護師・准看護師(実人員)」


病院・クリニック以外の勤務先の仕事内容


病院・クリニック以外の勤務先の仕事内容の写真

次に、上記の厚生労働省が発表している概況から、病院・クリニックを除いた看護師の勤務先における仕事内容について、一つずつ詳しく見ていきましょう。


訪問看護ステーション

訪問看護ステーションで働く看護師の仕事は、病院やクリニックで行なう医療行為と基本的には同じです。

医師の判断のもと、注射や各数値の測定、点滴などの医療処置を行ないますが、院内ではなく患者の自宅を訪問して行なう点が異なります。また、患者と同居している家族や訪問介護士と連携を取るため、コミュニケーション力も必要です。

終末期の治療を、病院ではなく在宅で受けることを希望する患者の増加にともない、訪問看護ステーションの事業所数も年々増えています。自宅を訪問して処置にあたるため、基本的には日勤となることが多く、看護師の勤務先として検討したい勤務先の一つでしょう。

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介護保険施設

介護保険施設は、病院や診療所に次いで選ばれている勤務先です。一口に介護保険施設といってもさまざまな種類があり、民間や公共、住宅型か否かという点や規模などによって区別されます。施設内で勤務する場合もあれば、居宅介護事業を行なう場合や、利用者の自宅を訪問して入浴や医療処置のサポートをする場合もあるでしょう。

介護保険施設での仕事内容は、利用者に対して、生活支援を行なうことです。具体的には、利用者への投薬や健康管理などが挙げられます。ただし、基礎疾患を抱える利用者が多い場合や認知症への対処が多い場合には、体力が求められることもしばしばです。

どの介護保険施設においても、複雑な医療処置を求められるケースは少なく、業務量も病院に比べると余裕があります。スキルアップや高収入よりも家庭とのバランスを重視したい場合や、働きやすい職場を希望する場合におすすめできる勤務先です。

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社会福祉施設

社会福祉施設でのおもな仕事は、心身に障害を持つ利用者の看護です。社会福祉施設のなかには児童養護施設も含まれるため、施設で暮らす児童の健康管理がメインとなる場合もあるでしょう。

社会福祉施設も介護保険施設と同じく医療行為は限定的で、生活支援などの介護に関わる業務が多い職場です。介護スタッフやケアマネージャー、利用者の家族などと連携できるコミュニケーション力が求められる場面も多くあります。

障害を抱える利用者への医療処置を専門にしたい・社会福祉に関わりたいという方や、夜勤・残業の少ない職場を希望する場合は、選択肢に入れるとよいでしょう。


保健所

保健所では、地域で暮らす人々の健康をサポートするのが、看護師のおもな業務です。各地方自治体が運営している保健所で、予防接種や特定健診などの看護業務にあたります。基本的には、保健所に在籍している公衆衛生医師の判断をもとに医療処置を行ないますが、健康相談を行なうケースもあるようです。

保健所で勤務する看護師は、役所に勤務している地方公務員と同じ扱いとなるため、日勤のみで安定した働き方が実現できます。

しかし、訪問看護ステーションや介護保険施設に比べると働ける看護師の数は少なく、人気の勤務先のため、求人が出ても倍率はかなり高いでしょう。一般的には、看護師よりも保健師の勤務先として多く選ばれているのが現状です。


都道府県・市区町村

都道府県や市区町村に区分される勤務先は、各地方自治体が運営している病院のほか、公立の保育所や幼稚園などが挙げられます。公務員として働く点は保健所と同じですが、特定疾患を専門とする公的病院などで働く場合は、高いスキルが求められるでしょう。

一般的な民間の病院よりも休日制度や研修制度などが整っており、安定して働くことが可能です。ただし、公務員として働く場合は副業ができない、失業保険が受給できないといったデメリットもあります。

給料はやや高い傾向にありますが、実際に勤務している看護師は少なく、求人もすぐに見つけるのは難しいかもしれません。


事業所

訪問看護ステーションや居宅介護事業所などを「事業所」と呼ぶ場合もありますが、ここでは企業のオフィスや事務所などで働くケースについて解説します。

事業所で働く場合、まず候補に挙がるのが産業看護師です。産業看護師は企業に所属し、従業員の健康管理や健診を行なう産業医の指示により、医療処置にあたります。

産業看護師として働く以外にも、製薬会社の治験コーディネーターや医療系のキャリアアドバイザー、医療機器メーカーのクリニカルスペシャリストなどが挙げられます。このように看護師の資格を活かして、企業の営業職に就く選択肢もあることを、覚えておいて損はないでしょう。

勤務先の企業や職種によって条件に違いはありますが、普通のサラリーマンと同じく、日勤で土日祝が休日となるケースが一般的です。また、看護の業務からは少し離れますが、営業系の職種は成績によって高収入を狙えることもあります。


看護師学校の教員や研究機関

看護師学校や各種学校、研究機関といった場所で勤務することも可能です。看護師学校で学生へ教育や指導を行なうほか、大学や研究機関で働く医師のサポートとして勤務する方法もあります。

いずれも看護師としてのスキル以外に、学歴や経歴などに条件があるケースが多く、簡単には就職できないかもしれません。条件にマッチする経歴があれば、企業で働く場合と同様に勤務先の選択肢が広がるでしょう。


看護師が病院以外で働くメリット・デメリット

看護師が病院・クリニック以外の勤務先で働く場合のメリットとデメリットには、以下のような点が挙げられます。病院以外の勤務先を検討する際の参考にしてください。


メリット

病院以外の勤務先では、夜勤や残業が病院よりも格段に少ないケースがほとんどです。土日が休みのことも多く、ワークライフバランスを取りやすいことが大きなメリットといえます。

また、命に直接関わるような仕事内容が少ないため、プレッシャーやストレスが軽減されやすいこともメリットです。勤務先や業務内容によっては、テレワークなど在宅勤務が可能なケースもあり、長時間家を空けられない方でも仕事を続けやすいでしょう。

現場感覚や高度な看護技術を必要としないため、結婚や出産で一度職場を離れた場合でも、比較的復職しやすい環境といえます。


デメリット

一部の勤務先を除き、給与や賞与は病院・クリニック勤務の看護師よりも低いケースが多いでしょう。勤務時間や休日が多く、業務のボリュームも緩やかである分、給与面ではデメリットとなるかもしれません。

また、病院やクリニックの求人数に比べると、他の勤務先の募集数は限られているのが現状です。そのため、人気の勤務先や待遇の良い求人では倍率が高く、採用されにくいケースも多いでしょう。

キャリアや経歴に一定の条件を設けている求人も少なくないため、一度でも病院勤務を経験していないと、あまり優遇されない可能性もあります。

さらに、病院よりも医療処置を限定されるのが多いことも、病院以外の勤務先によく見られる特徴です。医療処置が限定されているため、病院や診療所に看護師として戻るのが難しいケースもあります。

看護師としての経験を積みたい場合や、医療処置に関するスキルアップを希望する場合、患者が健康になって喜びを感じてもらうことにやりがいを感じている場合などは、その点をデメリットに感じることがあるかもしれません。

介護福祉施設や訪問看護ステーションなどは、年々ニーズが高まっている勤務先です。働き方改革や法整備による支援など、今後の動向によっては、病院以外で看護師の働ける環境が整うことも考えられるでしょう。


まとめ

看護師の勤務先には、病院・クリニック以外にも、訪問看護ステーションや介護福祉施設、各自治体や企業、学校・研究機関といった場所が選択可能です。

これらの勤務先は、病院勤務に比べると就業割合が少ないものの、勤務スケジュールや業務量に余裕があることが多く、働きやすいといった特徴があります。

自分に合っている勤務先は、看護師としてのスキルや収入を重視するのか、ワークライフバランスを意識するのかによっても異なります。さまざまな選択肢があることを理解して、今後のキャリアプランに役立ててください。


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