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看護師資格を通信で取得することは可能?資格取得方法や利用できる制度を解説

  • 業界・資格ノウハウ

目次

高齢化社会が進む中、ますますニーズが高まっている看護師の仕事。常に求人があり安定した収入が得られるため、キャリアチェンジをしたい方や主婦の方の中には看護師になることを検討している方もいるかもしれません。

しかし資格を取得するためには、時間も費用もかかります。通学ではなく通信で資格取得できれば、仕事や家庭との両立もしやすいですよね。

この記事では、看護師資格は通信で取得できるのか、資格取得の際に使える制度などについて解説します。



看護師の資格は通信では取得できない

結論からいうと、看護師の資格を通信で取得することはできません。

看護師の資格を取得するためには、看護大学や専門学校などで定められた教育を受ける必要があります。実際の看護を学ぶため現場での実習も多く組まれており、在学中は学業に専念できる環境を整えなくてはなりません。

通学に必要な期間は大学であれば4年、専門学校や短期大学であれば3年です。看護師資格の取得を目指すのであればある程度の貯金が必要なだけでなく、周囲の育児・家事のサポート体制が欠かせません。

看護師資格を取得する方法や費用について詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。
看護師になるために必要な資格とは?資格の種類や取得方法について解説!
看護師になるには大学と専門学校どっちに進学するべき?それぞれの違いやメリットを解説!
看護師になるための費用はどのくらい?必要な費用と利用できる制度を紹介!

参考:公益社団法人 日本看護協会「看護職になるには」



准看護師なら通信で看護師資格をとれる

無資格の方が通信で看護師資格を取得することはできませんが、准看護師資格を持っている方なら、条件を満たせば通信で看護師資格の取得が可能です。

ここからは、准看護師とはどのような資格なのか、通信で看護師資格を取るにはどのような条件が必要なのかについて解説します。


准看護師とは

看護師と准看護師の大きな違いは、免許の種類です。看護師は国の法律に基づいて認定される国家資格であるのに対し、准看護師は都道府県知事によって免許が交付されます。

仕事内容に大きな違いはありませんが、准看護師は医師や歯科医師、看護師の指示のもとで働く資格であることが法律によって明示されています。ただし現場では、准看護師がメインとなって業務を行うこともあるようです。

しかし看護職に求められる知識や技術が高度化・複雑化していることなどから、日本看護協会は看護師の養成へ一本化しようという取り組みを行っています。一方、医療・介護現場は常に人手不足の状態にあるため、准看護師の必要性に対する肯定的な声も上がっています。

このような背景から、将来的に准看護師という資格制度自体がなくなることも否定できません。

また、保健師や助産師、認定看護師や専門看護師といった資格は准看護師では取得できません。これらの資格取得やキャリアアップを目指すのであれば、最終的に看護師資格の取得を目指した方が良いでしょう。

参考:一般社団法人 日本准看護師連絡協議会「これから准看護師を目指す人」 / 公益社団法人 日本看護協会「准看護師制度について」


通信での資格取得には7年の実務経験が必要

准看護師資格を持っている方が通信で看護師資格を取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 高校を卒業していること
  • 7年間の実務経験があること

これらの条件を満たした上で、2年間の通信教育を受ければ、看護師国家試験の受験資格が得られます。通信制であれば在学中もフルタイムで働くことができるため、経済的な負担は軽減できるのではないでしょうか。

しかし、実務経験7年と通信教育2年を合わせると合計9年と多くの時間を要します。

すでに准看護師として実務経験があれば良いですが、実務経験がなく早く看護師資格を取得したいという方には、あまりおすすめできないルートです。


通学すれば最短2年で看護師になれる

准看護師の方の場合、通信ではなく通学が必要な養成所へ進学すれば最短2年で看護師国家試験の受験資格を得られます。

看護師資格取得までの流れは、以下のように学歴や通う学校の種類によって異なります。

高卒の場合 准看護師免許取得

看護師養成所(2年)※定時制は3年

看護師国家試験
中卒の場合 准看護師免許取得

実務経験3年

看護師養成所(2年)※定時制は3年

看護師国家試験

高校卒の方は准看護師資格取得後、専門学校で2年間(定時制であれば3年)学べば看護師国家試験を受けることができます。この場合、実務経験は必要ありません。

一方、中学校卒の方は3年の実務経験を経てさらに専門学校で2年間(定時制であれば3年)学ぶ必要があります。

通信制に比べて、必要な実務経験の年数が少なく、短い期間で看護師になれるため、通学のルートの方がおすすめです。最終的にかかる期間や費用、ご自身の生活状況やキャリアプランなどを踏まえて選択しましょう。

准看護師の方が看護師を目指すための学校は以下から探すことができます。
全日制・定時制はこちら
通信制はこちら

参考:公益社団法人 日本看護協会「准看護師が看護師資格を取得するには?」



准看護師になる方法

看護師資格を目指すのは難しいものの「准看護師なら何とか目指せるかもしれない」と考える方も少なくないでしょう。

准看護師は最終学歴が中学校卒以上の方であれば誰でも目指すことができます。学校を卒業した後、養成所に2年間通い、試験に合格すれば晴れて准看護師になることができます。ただし、カリキュラムには現場での実習なども組まれているため通信や独学での資格取得は出来ません。

養成所に入学するためには各学校の入学試験を受ける必要があります。試験科目は学校によって異なりますが、中学校卒業程度のレベルに設定されているため、難易度はそこまで高くないといえるでしょう。

准看護師試験は各都道府県で行われ、出題内容や難易度はそれぞれで異なります。合格率は全国平均で97〜98%と非常に高いため、きちんと対策をすれば合格できると考えられます。

准看護師の資格は看護師よりも短期間で取得できて、費用も安く済みます。そのため、早く資格を取得して働き始めたい方や、学費を抑えたい方が准看護師資格を選択することが多いようです。

参考:一般社団法人 日本准看護師連絡協議会「これから准看護師を目指す人」



准看護師・看護師を目指す人が使える制度

准看護師・看護師になりたいけれど、学費が確保できるかどうか不安という方も多いのではないでしょうか。そのような方が活用できる制度についてご紹介します。


多くの方が利用できる制度

ここでは一定の条件をクリアしていれば利用できる制度を紹介します。

日本学生支援機構

「日本学生支援機構」の奨学金は、国内の大学や専門学校などで学びたい方がお金を借りられる制度です。なかには返済不要な奨学金もありますので、申し込み資格を確認してみましょう。

そのほか、各学校や医療機関を運営している法人、都道府県が独自に奨学金制度を設けていることも多いです。対象となる医療機関で一定期間働けば、返還が免除される場合もあります。

専門実践教育訓練給付金

就労経験がある方は「専門実践教育訓練給付金」の受給が可能な場合があります。これは厚生労働大臣が指定した講座を受講して、一定の要件を満たしていれば、年間に最大で必要な経費の70%(上限56万円)が支給されるという制度です。

在学中に支給される金額は必要経費の50%(上限40万円)で、申請に基づき半年ごとに支給されます。原則として2年間の支給ですが、資格取得に必要な期間であれば最大3年まで支給の延長が可能です。

さらに資格取得後1年以内に就職した場合、就職後1ヶ月以内に申請すれば、追加で20%分が追加で支給されます。

教育訓練支援給付金

45歳未満で離職中など特定の条件を満たしている方は、「教育訓練支援給付金」の支給も受けられます。これは雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険や失業手当と呼ばれるもの)の日額80%に相当する金額が支給される制度です。

制度の利用はそれぞれ条件がありますが、これらを利用すれば経済的な負担をかなり抑えることができるでしょう。ご自身が利用可能かどうか、まずは調べてみることをおすすめします。

参考:独立行政法人 日本学生支援機構「奨学金」 / 厚生労働省「専門実践教育訓練給付金に関するよくあるご質問」


通信で看護師を目指す准看護師向けの制度

上記の他、准看護師資格を取得し、通信で看護師資格取得を目指す方が利用できる制度もあります。

その一つが、日本看護協会が設けている「看護師学校養成所2年課程(通信制)進学者に対する奨学金」です。

日本看護協会の会員かつ通信制の学校に在学中(または入学許可を得ている)であれば利用可能で、貸与額は年額36万円または48万円を任意で選択できます。返還には利息がかからず、返還の開始は貸与が終わった翌年の10月からです。

通信であれば働きながら学べますが、在学中は学費のほか教科書代やスクーリング時の交通費などの経費も必要になります。経済的に不安な方は、利用を検討してみても良いでしょう。

学びの面では、放送大学を利用すると便利です。通信制の看護師学校が指定する放送大学の単位を、卒業に必要な単位数の2分の1を超えない範囲で活用できる制度があります。入学前に取得した単位でも有効なため、計画的に取得しておくとゆとりを持って学習を進めることができるでしょう。

さらにその単位を利用して放送大学を卒業すれば、大卒の資格(学士)の取得も目指せます。看護学校で利用できる授業科目や単位数は学校によって異なるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

参考:公益社団法人 日本看護協会「看護師学校養成所2年課程(通信制)進学者に対する奨学金」 / 放送大学「キャリアアップしたい方[看護師、准看護師]」



まとめ

無資格の方が、通信で看護師資格を取得することはできません。

しかし、准看護師の経験を経たうえであれば通信でも看護師資格の取得を目指せます。看護師になるまでに時間はかかりますが、トータルの学費を抑えられることや働きながら資格取得が目指せることから、経済的な負担は少なく済む可能性があります。

進学にあたり、奨学金など利用できる制度がいくつかあります。学費や生活費のサポートになりますので、利用可能かどうか検討してみてはいかがでしょうか。


ライター 小松亜矢子

地域看護に関心のあるライター。看護師の資格を持ち、地域でコミュニティナースとして活動中。


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